保守論壇と認知的不協和に関する考察

※この記事は平成26年4月当時に投稿されたものです。

 

安倍ちゃん応援団化した保守論壇。自らの信念や思想と違う政策が推進されようとも、必死に安倍首相を擁護するその姿は、認知的不協和に陥り強いストレスを感じていると思われます。

 

認知的不協和とは・・・

「人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。(中略)人はこれを解消するために、自身の態度や行動を変更すると考えられている。」(Wikipedia より引用)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%9A%84%E4%B8%8D%E5%8D%94%E5%92%8C

 

おそらく安倍ちゃん応援団は、安倍批判が聞こえてくると「もう聞きたくないから黙れ!」と叫びたい心理にかられているかもしれません。

メンタル管理―自分の間違いは認めたくない (認知的不協和)

http://ronri2.web.fc2.com/hanron17.html

認知バイアス【もう聞きたくないから黙れ! (認知的不協和)】

http://ronri2.web.fc2.com/shinri09.html

 

現在の安倍ちゃん応援団は、他者に八つ当たりする形で自己の認知的不協和を解消しようとしています。ある人は安倍批判をする人たちを過剰に敵視して攻撃し、ある人は中韓などの他国や反日サヨクへその捌け口を求めています。そして、安倍首相への願望を周囲に振りまきます。

 

・安倍首相はグローバリストではないはず

・安倍首相は新自由主義的な政策を推進しても必ず国益に沿ってやってくれるはず

・安倍首相ならどんな政策もうまくやってくれるはず

・安倍首相が掲げた戦後レジームの脱却のためには、安倍内閣を支え続けなければならない

・安倍首相は戦後体制の体現者であり、戦後体制脱却の過渡期であるから批判すべきではない

・今首相を務められるのは安倍しかいないんだから批判すべきではない

・安倍首相のほかに誰が信じることができるのか

・愛国者である安倍首相を批判する連中は売国奴だ

・安倍内閣が潰れたら日本は終わりだ

 

そもそも安倍内閣が10年も20年も永遠と続くわけがないんですから、仮に安倍内閣が終わっても日本は続いていくんです。グローバリズム批判によって安倍降ろしが起きたり安倍内閣が潰れたら、安倍内閣はそこまでだったという事。安倍ちゃん応援団にとっては、安倍内閣が終わった後の事を考えるのが怖いのかもしれません。

 

かの福沢諭吉は「一身独立して一国独立す」と説きましたが、敗戦後の対米従属から脱する事を意味する「戦後体制の脱却」を目指していたはずの保守論壇がその目標を安倍首相に依存しているようでは、我が国の自主自立を成し遂げることは不可能でしょう。

 

自身に矛盾を抱えた状態は誰にでも起こり得る事であり、決して珍しい事ではありません。問題はこのような状態を自分自身で解決することができるかどうかです。自己の正当化に固執して、自己矛盾を受け入れる事が出来なければ、認知的不協和はますます深まる事でしょう。つまり、「保身」の意識が強ければ強いほど自己矛盾は泥沼化していく訳です。

 

その発想の方向でOK?――認知的不協和(カイゼン!思考力)

http://www.globis.jp/1487?print=true

【書籍拝見】行動経済学入門 失敗を認められない私たち コミットメント、認知的不協和

http://www.dhbr.net/articles/-/2414

 

問題解決は、いかに現状を正確に捉えて事実を分析し原因を追究するのが重要であり、結論ありきの願望を取り除かないと真の原因にたどり着くことはできません。真の原因にたどり着かない限りモグラ叩きの如くその場限りの対応では問題解決に結びつきません。

 

このような問題解決の考え方は、日本人が得意としている「カイゼン」の基本であるはずですが・・・。自分の国を自分で守るためには、自分の問題は自分で解決し弛まず改善を続けていく姿勢が必要なのです。そして、この姿勢こそ「maintenance」たる「保守」であると私は考えます。

 

69年間「戦後体制」を続けてしまった保守論壇の弱さの原因が、この認知的不協和による保身の連鎖に表れているのではないでしょうか。

今回もまとまりのない文章で長々と失礼しました(´・ω・`)